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英ケンブリッジ大学からのスピンアウト企業であるDefiniGENは、疾患細胞モデリングを得意とする研究主導型の企業です。コア技術は、同大学で誕生したiPS細胞からの分化誘導技術で、非常に安定した製造技術を確立させています。内胚葉を介する分化誘導に特化することにより、肝細胞、膵(β)細胞、小腸細胞(オルガノイド)、肺細胞を、高性能かつ高効率で作製する技術を特許化しています。
安定的に分化誘導された細胞は、創薬の基礎研究に限らず、3次元モデルの開発や、再生医療を目指した多くのアプリケーションに展開されています。
疾患細胞モデリングには、患者由来型とゲノム編集型の2種類の作製方法を使い分け、世界中の製薬メーカーにおける希少疾患モデル細胞の作製に関するプロジェクトを多く行っています。DefiniGENは各国の疾患細胞バンクへのアクセスが可能であり、疾患細胞をiPS初期化後、目的の細胞への分化誘導を行います。
DefiniGENにおけるビジネスポートフォリオと、製薬メーカーにおけるiPS由来細胞活用に関するロードマップ(DefiniGEN調べ)
Category / カテゴリー
再生医療 iPS 分化誘導 肝臓 膵臓
疾患モデル 安全性評価 創薬
Business model / ビジネスモデル
分化誘導細胞の販売
ゲノム編集疾患モデル作製
受託研究(特殊疾患モデルの作製等)
Biospireとの関連
グローバルビジネスデベロップメントのサポート。
Babraham Research Campus
Cambridge
CB22 3AT
U.K.
Email: masashi@definigen.com
Telephone: 050-5534-0777
【DefiniGEN概要】
DefiniGENは、ヒトiPS細胞からの独自の分化誘導技術と、ゲノム編集を併用した疾患モデル作製技術に関する両ライセンスを併せ持つ英ケンブリッジ拠点のバイオ系企業である。同社は、2013年10月にケンブリッジ大学再生医療研究所からスピンアウトした企業であり、英国におけるライフサイエンス事業の主要拠点であるBabraham Research Campusに拠点を有している。創業時よりDr Marcus YeoがCEOを務め、またCSOとしてケンブリッジ大学再生医療研究所のLudovic Vallier教授が在籍し、同研究所から得られる最新のiPS分化誘導プロトコール等が、絶え間なくDefiniGEN社に還元されている。DefiniGENは、最新の分化誘導プロトコールを更に商業生産レベルに最適化するため、同大学にて博士号を取得した研究者等を積極的に採用し、大学における基礎研究から企業における最適化プロセス策定までを一元管理し、スピード感溢れる開発を行っている。
DefiniGENでは、内胚葉から分化誘導される細胞種、すなわち肝細胞、膵β細胞、小腸細胞(オルガノイドとして提供)、肺細胞、胆管細胞に絞った「専門的研究開発型企業」としてビジネスを展開し、膵β細胞については世界で初めて商業生産を開始した企業として、また小腸オルガノイドについては、2018年3月現在、世界で唯一商業生産を行っている企業として評価されている。また、これらに疾患遺伝子を組み込む等して得られた疾患モデルについては、創薬探索における新たな細胞ツールとして、各国の製薬メーカー等における評価が開始され、主要疾患モデルのみならず、希少疾患モデルにも技術的に対応可能な方法として注目が高まっている。ゲノム編集の方法には、CRISPR/CAS法が採用されており、同地区に拠点を有するHorizon Discovery社との提携によりライセンス問題をクリアしている。またiPS細胞の使用及び分化誘導に関するライセンスは、iPSアカデミアジャパン社からのライセンスを複数年受けている。
DefiniGENが採用する分化誘導法は、OptiDiffプラットフォームと呼ばれる、化学的に明らかとなっている材料のみを用いていること、すなわち動物由来の材料を用いず分化誘導系を確立している点が特徴であり、特にこれらの条件下で製造される細胞は、商業規模の生産を行う上で有利であり、バッチ間差の性能安定性や、国際輸送の簡便化等に貢献している。
iPS細胞から分化誘導を行う企業はいくつか存在するが、DefiniGENと全く同一の製品ポートフォリオを有する企業は確認されていない。